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マグカンさんの作品:【第六十二回】YouTuber こもちさん

関西にいる「シュッとした」人たちから「シュッとした」お話を聞きたくて始めた、MAGKANインタビューコーナー!

第六十二回は、

幅広い世代から支持され、ファン続出中の YouTuber・こもちさん にお話をうかがいました! こもちさんが視聴者から愛される理由が詰まったインタビューです!

 

「こもちさん」って?

関西出身。2020年からYouTubeチャンネル「こもちさん」を開設。日々の暮らしや購入品紹介、ヘアアレンジの動画が人気で、現在の登録者数は6.17万人(2023年11月現在)。大注目の主婦系YouTuberさんです。

 

一番参考にしているのは『サザエさん』

──日常を独自のセンスで発信しているこもちさんですが、改めてYouTubeを始めたきっかけを教えてください。

こもちさん(以下、K): 「やりなよ!」と勧められたことがきっかけですね。友人が婚約者の方を連れて我が家に遊びに来たときに、本当に気兼ねなく友達とずっと喋っていたら、後日友人からメールがあったんです。「彼氏が、あんたはYouTubeした方がいいってって言うてんで」と(笑) ただ、それからすぐに始めたわけではなく、2年後ぐらいに子供が産まれたのをきっかけに、SONYの一眼レフを買ったんですよ。最初は子どもの写真を撮って育児目的で楽しんでいたんですけど、「Macあるし、カメラ買ったし…。そういえば前にYouTubeやりなよって言われたな…」と思い出し、「ちょっとやってみよう! なんか挑戦したいわ!」という軽い気持ちで始めました。

──ご友人との会話がよっぽど面白かったんでしょうね。動画内での旦那さんとの会話もコントを見ているようですごく面白いです。

K: ありがとうございます。たぶん私の方が性格が男で、夫はちょっと乙女なんです。いつも「話聞いて聞いて!」って感じだし、ツッコミどころもめちゃくちゃ多くて(笑) 夫って言うよりも友達みたいな感覚かもしれませんね。休みの日もめちゃくちゃ一緒に遊びますし。

──実際にYouTubeを始める際、参考にしたYouTuberさんはいらっしゃいますか?

K: YouTubeは若者に人気のコムドットさんや中町綾さんからモデルの滝沢眞規子さんまで、いろんなジャンルの方を端から端まで観ました。そこから「あ、ここテロップ入れた方がいいんや」とか「ここ画面切り替えて効果音足した方がいいんやな」というような、観やすい動画編集の基本を学ばせてもらったんですけど、やっぱり一番参考にしているのは『サザエさん』です!

──え、サザエさん…ですか!?

K: サザエさんって、基本的には旅行に行くこともないし、ずっとあの町と家の中で起きる日常を切り取っていますよね。あまり変化がないのに、磯野家の日常生活はずっと観ていられる。だからこれを私のチャンネルでも反映したら皆さんに楽しんでもらえるのではと思いました。

──なるほど。だいぶ角度が違う答えが返ってきてびっくりしました(笑)

K: サザエさんだけでなく、『クレヨンしんちゃん』や『ちびまる子ちゃん』とかも、家の中がメインですよね。私は漫画も好きで、特に『あさりちゃん』(小学館刊)が小学校の時からずっと好きなんですけど、よくよく考えたら、ホーム系の作品が好きみたいです(笑)

 

私のチャンネルは皆さんのコメントで成り立っている

──YouTubeを始めてから、もう3年が経つと思うんですが、昔の動画と比べて最近は視聴者に語りかけるようなシーンが増えたように思います。何か心境の変化があったのでしょうか?

K: 私の関西弁がコテコテすぎると思っていて、喋っている声を入れたら視聴者さんに嫌われると思って、音を全部消していたんです(笑)

──こもちさんは産まれも育ちも大阪ですか?

K: 正確に言うと産まれは関東なんですが、2歳からずっと関西です。関西弁って怖いって言われることが多くないですか? 特に私はコッテコテなので(笑)

──これはすごく個人的な感覚ですが…関西弁って妙に説得力があるように思うんですよね。だから、こもちさんがオススメしていると買ってみたくなるんですよ! 動画内で「美酢が美味しい」と言っていたのを観て、私はすぐに購入しました(笑)

K: 本当ですか⁉ それは嬉しい! ありがたいことにたくさんの企業さんとかからPRのご依頼をいただくんですけど、YouTubeではお引き受けしない形をとっています。というのも、できるだけリアルをお届けしたいと思って撮影しているので、自分が本当に良いと思ったものだけを伝えたいんです。そう思ったときに、顔出しをしていないからこそリアルな声が届けられるのでは?と思ったんです。やっぱりテロップでは伝えきれないこともありますし、自分の声で話しかけた方がテロップを読んで理解する3秒の間に伝えられる情報量も増えますし。

──よりリアルを届けるために音を消さず、関西色を解禁されたんですね。視聴者の方の反響はいかがですか?

K: 「語り掛けてくれるようで嬉しかったです!」と言ってくださる方も多く、しばらく続けてみようかなと思いました。

──こもちさんのチャンネルは視聴者さんからのコメントに対して、すごく丁寧に返していますよね。視聴者さんとの関係性を大切にされているのが伝わってきます。

K: 本当に視聴者の皆さんが優しいんですよ! 私のチャンネルは皆さんのコメントで成り立っていて、例えばダイエットしているって言うと「こういうことするともっと痩せるよ!」と教えてくれるし、料理しているシーンを観て「その魚はこうやって焼くと美味しくなるよ!」とアドバイスをくれたり、もう本当にいろいろコメントで教えてもらっています。主婦になって仕事を辞めてから、近所の人とかママ友以外の外の世界と関わる機会がなかったので、交流できて嬉しいんですよね。だから、視聴者さんとの交流は大事にしたいと思っています。

──視聴者の方ってやはり関西の方が多いのでしょうか?

K: 意外なことに、YouTubeの統計によると横浜の方が多いみたいなんですよ! でも、動画内で関西弁を解禁するようになってから、まだあまり動画をアップしていないので、これから順位が変わるかもしれません。本当に私のこの喋り方、キツく見えるので!(笑)

──確か以前の動画で「やすともさんがおすすめしててん」と仰っていたと思うんですけど、横浜の人ってその感覚…わかるんですかね? 関西人なら「やすともさんが言ってたら間違いない!」という感覚わかると思うんですけど…(笑)

K: 本当ですね…どうなんでしょうか? 今まで気がつきませんでしたけど、伝わっていないのかもしれませんね。私は『やすとものどこいこ!?』(テレビ大阪放送)がめちゃくちゃ好きでよく観ていて、参考にしています。関西の主婦はみんな好きですよね(笑)

 

挨拶は先手必勝

──YouTubeを始めたことで普段の生活とか気持ちに何か変化はありました?

K: 時間の使い方が変わりました。子どもがまだ小さくて、長女が6歳で次女が4歳なんですが、高齢で産んだということもあって、もうとにかく可愛いんですよ! 子どもと過ごす時間が何よりも大切なので、編集作業は絶対に子どもが寝てからやると決めています。おかげで1日2~3時間ぐらいしか眠れず、毎日本当に寝不足ですけどね(笑)

──えっ⁉ お身体は大丈夫ですか?

K: 私が元々ショートスリーパー体質なので出来ていることなんですけど、まだ「ママ遊ぼう!」が多い時期なので、一緒に遊んであげる時間はしっかり確保してあげたいんですよ。

──ざっくりでいいので、1日のスケジュールって教えていただけますか…?

K: 平日は家族が朝8時半ぐらいに出ていくので見送ります。そこから11時くらいまでは家の中を掃除したり、買い物に行ったりして、12時からお昼ごはんを食べます。そのあとは、近所のお掃除をするのが毎日の日課です。

──近所というのはゴミステーションとかでしょうか?

K: はい。ご近所は私の母と同じくらいの高齢の方が多く、足が悪い方も多いんですよ。当番制にしてしまうとしんどいと思うので、掃除は私がするようにしています。

──そういえば、こもちさんの動画を観ていると、よくご近所のマダムが訪ねて来られるシーンがありますよね。

K: そうなんです。ご近所さんも皆いい人で、昨日もサツマイモを貰ったんですけど、「これ食べ!」ってお裾分けを持ってきてくれたり、「このレシピ美味しいからやりや!」とか「今日うちの孫が来たから孫の顔見たって~」とか、とにかく来客が多いんです。

──近所に頼れるお母さんがいっぱいいる感じですね(笑)

K: 本当に(笑) だからゴミステーションの掃除をしているときでも、マダムたちにお会いするとつい立ち話が長くなり、あっという間に14時ぐらいになったりして、子どもたちが帰ってきます。帰ってきたら宿題をみて、夕ご飯の準備やお風呂に入れたりしていると毎日あっという間ですね。子どもが21時ぐらいに寝るので、そこから夕飯の片付けや夫と話したりする時間を経て、23時ぐらいからだいたい朝方の3時くらいまで編集作業をしています。

──お子さんはこもちさんがアップされてる動画一緒に観たりされてるんですか?

K: 最近YouTuberというものに興味を持ち始めて「ちょっとこもちさん観るわ」と観るようになりました。夫以外の家族にはYouTubeをやっていることを言っていないので、親戚の前で「こもちさんがね、」とかって言いだしたら私は聞いていないフリをして逃げています(笑)

──それはヒヤヒヤしますね(笑) 二人のお子様を育てているこもち家では、何か大切にしているルールや決まり事はありますか?

K: まず、夫とは意識的にコミュニケーションを取るようにしていますが、私も夫もお喋りなんで、喧嘩するとド派手なんですよ(笑) 私も譲らないし、向こうも理論立てて詰めてくるので収拾がつかなくなります。だからこそ、次の日には絶対持ち越さないって二人で決めています。夫がものすごく子煩悩なので、子どもに夫婦喧嘩は絶対見せないでおこうっていうのも結婚当初からの約束ですね。

──旦那さんと毎日コミュニケーションを取る、子どもの前では喧嘩しない、とういうのがこもち家のルールなんですね。

K: 子どもには「挨拶は先手必勝やからな」と再三言っています。あとは謝る時は謝る、悪くない時は謝らなくていいとも伝えています。

──今年はサーフィンに挑戦されていましたが「挑戦している姿を子どもたちに見せたい」と仰っているのがすごく印象的でした。

K: 子どもがダンスを習い始めて、初めて発表会に出ることになったんですけど、子どもの世界でも誰がセンターを取るとか取らないとか、いろいろあるんですよ。でも今の幼稚園や小学校って、得点をつけて競い合ったり、順位もつけたりもしないんですよね。

──昔と比べると、教育においての評価ポイントが変わってきているのでギャップを感じますよね。

K: そうなんですよ! 昭和っぽい考えかもしれませんが、今の子どもたちは負けることを知らないというか、悔しいという気持ちを味わう機会が減っているので、ちょっとしたこと、例えば鬼ごっこで負けたらすぐに泣くんですよ。私はそれがもどかしくて「ちょっと根性叩きなおしたろ! 私の背中を見ておけよ!」と思って、今年は初めてサーフィンに挑戦しました。結果、全然上手くいかなかったし、水も何回も飲んだかわかりません。もう大失敗大失敗(笑) でも、そういう姿をダンスの発表会の前に子どもたちには見せておきたかったですし、これからも、強い母親の背中は見せていけたらなと思います。

 

よりコアなコミュニケーションが取れる場所

──最近はInstagramも始められましたが、YouTubeと比べて反応の違いはありますか?

K: 視聴者の方とよりコアなコミュニケーションが取れる場所だと感じます。ありがたいことに、YouTubeのコメント以上のDMをいただいていまして。

──どんなDMがくるんですか?

K: 「彼氏とうまく喋れません、こもちさんは旦那さんとどうやって距離を縮めましたか? どんなことに気を付けていますか?」というような私生活のお悩みだったり、「今日は畑でこれを収穫しました」っていう報告をくれる方とか、誰もが見れるYouTubeのコメント欄では相談・報告しにくいな、という内容をInstagramのDMで送ってくださることが多い印象です。

──畑の収穫報告はほっこりしますね(笑)

K: 60~70代ぐらいの方が送ってきてくれるんです! 他にも、「これをお嫁さんに持っていきたいけど、お嫁さん嫌がるかな?」という相談とかもあって。

──なんというか…上沼恵美子さんみたいな立ち位置になってきているような…(笑)

K: いや、それは畏れ多いです(笑) 聞かれるだけじゃなくて、私も質問したりしますからね。「じゃあ逆にお嫁さんから何を貰ったら嬉しいですか?」とか。だからInstagramも始めてよかったと思っています。

──1件1件返信していくのも大変かと思うんですけど、それがこもちさんのモチベーションにも繋がっているんですね。

K: そうですね。色々教えてもらっていますし、間違っていることは間違っていると言ってくださるので、皆さんからのコメントで日常が豊かになっていっています。「お箸でそんなことをしたらダメだと思いますよ」と言われたら「ほんまやな、気を付けよう」と思いますし、「いつも動画楽しみにしているけど、この言い方は不快になりました」って言う方の意見があれば「不快にさせてしまってごめんなさい」と素直に謝ります。コメントも消さず、残したままにします。逃げたように思われるのが嫌というのもありますが、そのコメントをしてくださった方はすごく悩んだ結果、勇気をもってコメントしてくれたのかもしれませんからね。

──なるほど。視聴者の方とのコミュニケーションもそうですし、先ほどのご近所さんやご家庭でのコミュニケーションもそうなんですけど、そのこもちさんのコミュニケーションスキルはどこで培われたものなんですか?

K: これはもう周りのおかげだと思います。私、小学校デビューなんですよ。自分でもよく覚えているんですが、幼稚園のときはお母さんから離れたくなくて、「もう行きたくな~い!」ってずっと駄々をこねているような子でした。でも小学校に入ってから、なぜか周りの友達がみんな明るかったんですよね。今も仲良くしている地元の友達が8人いて、年に2回は絶対集まっているんですが、大人になった今もすこぶる明るくて、私以上に喋ります(笑)

──こもちさんは、ネガティブな気分になったり、気持ちが沈むことってあるんですか?

K: ありますあります! まず朝起きた瞬間に「あー、しんど」ってなりますから!

──(笑)

K: それに、白髪も北大路欣也並に出てきていますし、老眼で文字が見えなくなってきているし、もう本当にげんなりすることがいっぱいで、今日も顔は写さないと言っていただいたのに、何回小顔マッサージしたか(笑)

──そういうときって、どうやってテンションを上げていますか?

K: 私は全部吐き出します。だからもう本当に独り言が多いんですよ。動画でもよくその独り言が出てしまっていますけど(笑) でも、星の数ほどチャンネルがあるなかで、せっかく観にきてくださる人を不快にはさせたくないし、私のネガティブな発言を聞いて「この人よりは自分マシやわ」というマインドで前向きに思ってもらうよりは、「今日の動画も面白かった! 今週も1週間頑張ろう!」といった感じで明るい気持ちになってほしいと思っているので、最後は必ず明るく終わろうと意識しています。だから、サザエさんが毎週日曜の18時から始まるように、こもちさんチャンネルは「今週も頑張ろうね」という気持ちを込めて、毎週月曜の8時に更新するって決めているんです。

──なるほど、だから毎週月曜にアップされているんですね。では最後に、今後やってみたいことや目標があれば教えてください。

K: 「登録者数〇〇万人いきたい!」みたいな目標は特になくて…、まだざっくりしているんですけど…。InstagramのDMで「今度結婚式があるんですけど、このドレスにはどんな靴が合うと思いますか?」「子供の服、これとこれで悩んでいるんですけど…こもちさんやったら中は何を合わせますか?」というような相談がすごく多いんですよ! だから私もいろいろ探して「これどうですか?」ってURL送ったり、写真を送ったりしているんですが、そういうのを考えるのって楽しいなと、皆さんのコメントやメッセージで気づかされたので、これが何かに繋げられたらなと思っています!

──ありがとうございます。更なるご活躍を楽しみにしています!

 

Q.「シュッとしてるもの」って何だと思いますか?
K: 人だったら内田篤人。
──即答ですね(笑) ちなみに人以外だと…?
K: 百貨店! やっぱり主婦になって、スーパーにはもうジャージで行けてしまうんですけど、デパートに行くときは「ワンピース着ていこうかな」とか「メイクしようかな」と思うんですよ。それにデパートはビニール袋じゃなくて紙袋ですし…。背筋を正されるというか、シュッとしている場所だなと思います。
Q.自分の名前で缶詰を出すとしたら、中に何を詰めますか?
K: すじこ!
──即答ですね。
K: 高校の修学旅行で1週間北海道に行ったとき、毎晩すじこを食べ過ぎて4㎏太ったんですけど、そこからもうすじこが大好きで(笑) だからすじこか、食べ物以外だったら、付け襟! 動画でもよく紹介させて貰っているんですけど、自分のオリジナル付け襟が出せたらなって、ほのかに思っています!

 

こもちさん


Instagram 】【 YouTube

関西出身。2020年よりYouTubeチャンネルを開設。2児の母である主婦のリアルな日常を切り取った動画が人気となり、チャンネル登録者数が急増中。好きな漫画は『あさりちゃん』(小学館刊)など。

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2023/12/1