• お知らせ 2021.1.1

第9回MAGKAN漫画賞、結果発表!

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第9回募集、銅賞1作品・ノミネート4作品選出!

多数のご応募ありがとうございました。その中から選出された、栄えある受賞作品は…? (11月末締切分)

海の彼方に

八山亜弓

あらすじ

不慮の死を遂げた人気スター・アレックス。冥府の渡守であるカロンは天国からの脱走を図る彼を追うことに。辿り着いた先はアレックスの生前の記憶・走馬灯の世界で…。

作品講評

読み手を引き込むような展開、世界観描写が評価され銅賞を受賞。特にキャラクター造形が秀逸でモブに至るまでもが個性的。趣味趣向・生活感がまでもが伝わってくるよう。また走馬灯というモチーフを使い、人物のバックグラウンドを浮き彫りにさせていく構成には工夫と狙いが感じられた。ただ線画が単調で粗い部分も見受けられるので、今後は作り上げた世界感に説得力を加える為にも画面の魅せ方に注力してほしい。

2月1日更新にて作品掲載決定!!


いとしえん

まきせただす

あらすじ

人との関わり合いに嫌悪感を抱く女子高生・真宮。ある日、修学旅行の班決めを行う教室でクラスメイトと口論になってしまう。教室を飛び出した彼女の前に現れたのは“縁切りの神様・ツヅリ”という少年で…。

作品講評

以前の投稿作に比べ、表情が豊かに描かれており成長も伺える。また、主人公の感情も丁寧に追われている為、共感した上で抵抗なく物語を読み進めることができた。着実に力を付けており、これからの伸び代をまだまだ感じるものの、作品は小さくまとまった真面目な印象がどうしても残る。コンセプトやキャラクターなど、振り切った要素を用意できるが今後の課題。その点を克服できれば必ず次に繋がるだろう。

幸福論

わさびなゆき

あらすじ

連載作品の打ち切りを告げられた漫画家、進。苦労しても漫画のようには報われない日々に、漫画家を続けることが幸せなのかどうか悩み始めるが…。

作品講評

読者を物語の世界に引き込む丁寧なセリフ選びが好印象で、主人公の葛藤に自然と寄り添えた。ただ、ラストで気づきを得るまでの展開が物足りず、消化不良。ゲイで漫画家であることを上手く落とし込んでほしかった。画力の向上に加えて、読者が「ぐっ」とくる物語の仕掛けとは何なのかを意識したドラマづくりに期待したい。

先生の家政夫

ちりぬるを

あらすじ

化け猫・三津は人間の世界で家政夫として働いている。しかし、変化が下手で正体がすぐにバレ、クビになった仕事は通算480件。新たな家でも案の定正体がバレてしまい…?

作品講評

読ませるストーリー、イキイキと動くキャラクターたちが素晴らしい。双方の感情を重ね、この二人でしか紡げなかった物語にできている。また、過去の投稿作から背景の画力も向上していた。ただ、人物のペンタッチが雑に見えたり、デッサンがたまに崩れるのがもったいない。次回は人の目を惹きつけることを意識して人物の作画に挑んでほしい。

はらいやさん

渡邊 曹

あらすじ

「山に住み着いた物の怪を祓ってほしい」。人妻からそう頼まれたヒズミと葵。早速現地へと向かう二人だったが、事態はかなり深刻で…。

作品講評

ストーリーの構成が丁寧で、読者を楽しませることを意識した運び方、また、丁寧なペンタッチや描き込みに好感が持てた。背景はもちろん、物の怪やアクションの見せ方は、カメラワークや画面の汚し方、迫力のつけ方でまだまだ追及できるはず。そういった画面の浅さは課題に残るが、今後に大いに期待したい。


こいする小鳥、愛をしらず

荒谷夏来

異郷の傾奇者

杏美

ヴィジュアル革命 氷雨

波丘一兵衛

バスターエゾルチスタ

アルベロステッラ男爵



第9回 MAGKAN(マグカン)漫画賞。
今回は銅賞1作品、ノミネート4作品選出という結果になりました。まだまだ冷めやらぬ新型コロナウィルスの情勢下ではございますが、以前にも増してたくさんの作品をご投稿いただいた回となりました。皆様に心から感謝申し上げます。

『海の彼方に』は、銅賞受賞。2月1日の更新にて掲載が決定。
天国からの脱走を図る天才役者を、冥府の水先案内人視点で掘り下げていく構成が秀逸だった。欲を言えば、冥府という設定を活かすための独自のルールや、蘇る為の条件などを用意し、コンセプトをより際立たせることもできたのではないかと思う。切り口や楽しませ方は様々だが、今後はエンタメとして効果的な「ガワ」づくりも意識してみてほしい。

『いとしえん』は、人間不信の女の子が縁切りの神と名乗る男の子に出会うストーリー。
世界観や設定はしっかりと練られていて安心して読み進めることができる。反面、没個性的な印象を受けるのでもったいない。作品の「尖り」とは何か、次回作で是非追求してみてほしい。

『幸福論』は、打ち切りが決まったゲイの漫画家が「幸福」について己と向き合う話。
各ページ、コマの配分などが計算されており非常に読みやすかった。ただ、ストーリーとしては、「ゲイ」「漫画家」「挫折」という設定が独立してしまっており、非常にもったいない印象を受ける。相乗効果が得る為にはどうすべきか、コンセプト段階で突き詰めてほしい。

『先生の家政夫』は、化け猫の家政夫とその雇い主である無気力な小説家との絆を描いた内容。
血が通ったキャラクタ-にとても好感が持てた。また、ドラマを通して二人の成長がしっかりと描かれており読後感も良い。非常によく組み立てられているその一方で、作画に関しては野暮ったさが残る。絵の面でも武器を用意できるように注力してみてほしい。

『はらいやさん』は、山に住む物の怪のお祓いを依頼する女性と、二人組の祓い屋の物語。
特筆すべきは構成力。丁寧に描かれており没入感を覚えた。また、祓い屋二人のキャラクターも個性的で目を引くものとなっている。反面、画面が浅く見えてしまうのでもったいない。生き死にが関わる内容として、異形の特殊な倫理観や、そのおどろおどろしさをしっかりと伝える工夫が必要だった。その点さえクリアできば評価が大きく変わっただろう。常に「読者が何を求めているか」という点に立ち返ってみてほしい。

次回は2021年・冬(締切:2/28当日消印有効)。
優秀な作品は即掲載、関西の編集者が担当に付き、ともに連載獲得を目指すことができます。また受賞に至らずとも可能性を感じる才能の原石には編集部から担当希望のご連絡を差し上げることも。ここから将来、日本を代表する作家さんが誕生することを心から願って――皆様のご応募、心よりお待ちしております。

多数のご応募ありがとうございました!みなさんの応募をお待ちしております!

第10回の締切は2021年2月28日!

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