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マグカンさんの作品:【第八十六回】京都クジャク同好会 川添さん 大平さん

関西にいる「シュッとした」人たちから「シュッとした」お話を聞きたくて始めた、MAGKANインタビューコーナー!

第八十六回は、

SNSで話題を集める 京都大学クジャク同好会 ! 同好会を代表し、農学部3年生の川添さんと、工学部2年生の大平さんにお話を伺いました! クジャクのサカタニ氏の魅力がたっぷり詰まったインタビューです。

(L→R)川添さん/大平さん

まだまだ知らない、新しい姿を見せてくれます​

──すごい…こんなにクジャクを間近で見たのは初めてです…。まさか京都大学の学生寮にクジャクがいたなんて…!

川添(以下、K):
鱗っぽいところや縞模様の部分、そしてこの青から緑へのグラデーション…。綺麗で複雑で、すごい生物ですよね。インドで神聖な生き物とされているのも納得です。

──京都は神宮丸太町にある、この熊野寮で2羽のクジャクを育てているということですが、一般的に家庭でよく飼われているインコや文鳥と比べて、お世話は大変そうですが…。

K: 基本的には毎日、餌と水を与えるだけなので難しくはないです。僕たちは5~6人の交代制で餌やりをしているので、一人あたりの負担も少ないですね。ただ、一般の家庭で飼うとなると、やはり室内飼いが難しいので…。

大平(以下、O): この同好会の創始者の方は最初は室内で飼っていて、クジャクがコタツに入っている当時の写真を見たことがあります。

K:
大きくなると室内飼いが厳しいので、外に小屋を立てることさえできれば、餌代も1ヶ月で3,000円程度なので育てられると思いますよ。

──その餌代は年に1回の文化祭で賄われているそうですね。

K:
はい。餌代だけではなく病院代にもなるんですが、11月の文化祭でクジャクの羽を1本1,000円前後、羽を使ったイヤリングやストラップは3,000円で販売しています。このイヤリングが一つ売れれば、1ヶ月の餌代になるので、たくさん売れてくれると大変助かります(笑)

──クジャクの羽はそんなに抜けるものなんですか?

K:
夏はかなり抜けるので、小屋の中が羽だらけになります。

──では夏に抜けた羽を綺麗に保管して、11月の文化祭で売ると…! クジャク側は餌代を頑張って稼ぎ、お世話してくれている皆さんのことを判別しているんでしょうか…?

K: していないかな(笑)

O:
していないっすね…(笑)

──文鳥などは飼い主に甘えたりするようですが、甘えてくることはありますか?

O:
それも全くないですね。

K: 基本そっけないですからね、クジャクは。でも、野生のクジャクは人がいるとすぐに逃げてしまうので、サカタニみたいにこうやって触らせてくれることは珍しく、かなり人馴れしています。


O:
創設者の方の過去の投稿を見ていると、やはり人の手で孵化させたので、最初は刷り込みもあったようです。

K: あと、他のクジャクと違って、サカタニはファンサービスも多いです! 新入生が多い時期には羽根を広げて新入生を出迎えています。

──では、今日も羽を広げた姿を見ることができるかもしれないってことですか⁉

K: 残念なことに今は発情期ではないので、羽は一切広げてくれないんですよ。広げてくれるのは3月~6月ぐらいまでですね。

──そうなんですね…。見たかった…!

K:
今は車がないので歩かせてみましょうか。車が通ったら回収します。


──あっ…結構速いですね…思ったよりも速い…。普段からよくこうやって散歩させているんですか?

K: 暇なときは寮内を散歩させたり、キャンパスに連れて行ったりしています。

──たしかクジャク同好会さんのXアカウントで、自転車に乗ったサカタニ氏が話題を集めましたよね。

K: サカタニは大人しいので、案外自転車もいけるんですよ。

O: 羽が一番伸びているときに自転車に乗っている画は、なかなかすごいですよ。

K: 一度、乗せてみましょうか。


──おお! 大人しく乗っている!!

K: 機嫌が悪いとすぐに降りてしまうんですが、大丈夫そうですね。

──サカタニ氏の機嫌の良し悪しは、お二人はすぐに分かるんですか?

K:
そうですね。サカタニのオレンジ色をした羽の部分、見えますか? これは「風切羽」といって、この羽を短くしないと空の彼方に飛んで行ってしまうんです。以前、もう一羽のクジャクが風切羽を切る前に外に出て、木の枝に止まってしまったことがあって…すごく焦ったんですよ。なんとか降りてきてもらえましたけど、そういうこともあって風切羽は切るようにしています。先日、サカタニの羽も二人で切らせてもらったんですけど、切るとかなり機嫌が悪くなっちゃうんですよね。

O:
切るときは、切る人よりも押さえる側の人が大変で…。

K: そう、サカタニは脚が強いので暴れると大変なんです。なので人前に出す時は、クジャクと目線が合いやすい子どもさんには近づかせないように注意しています。

──機嫌を直してくれる、サカタニ氏の好きなものって何かありますか?

O: 小松菜と豆腐が好きです。今日は豆腐を持ってきました!


──め、めちゃくちゃ食べている!!

K&O: 口周りにすごいついているな(笑)

──これぐらいのサイズの豆腐だとペロッと食べるんですか?

O:
そうですね、機嫌が悪い時はこれでなんとかしています(笑)

──…いま、犬のようにブルブルと体を震わせましたね!

K&O: 初めて見ました(笑)

──そうなんですか⁉

K:
まだまだ知らない、新しい姿を見せてくれますね。去年も、京都市立芸術大学の方たちとデッサン大会を開催したんですが、そのときに砂を掘って、穴に入り、羽をバサバサとさせながら砂浴びをしだして…。「そういうこともするんだ!」って初めて知りました(笑)

──クジャク、まだまだ引き出しが多そうですね…。

 

クジャクを学園のアイドルにする活動

──そもそもクジャク同好会はどういった経緯で誕生したんですか?

K: 2013年に、熊野寮の寮生だった方が「ピヨカンオークション」という、主に鳥類や、その関連商品を扱っているオークションサイトでクジャクの卵を購入して孵化させたのが、このサカタニとスカイレインボーハリケーンゴッドフェニックスだったそうです。

──スカイレインボー…ハリ……。現在の同好会にはどんなメンバーが集まっているんですか?

K: クジャクを中心に多様なバックグラウンドを持ったヒトが集まっています。その年によって雰囲気は違いますが、基本的に生き物が好きなヒトが多いので、鴨川で生き物を観察したり、そこで獲ったカエルを食べたり…。

──えっ⁉ 鴨川で獲ったカエルを食す…?

K: ウシガエルとか食べられますよ。あと、すっぽんとかも食べます。

──すっぽんは分かりますが…カエルは美味しいんでしょうか?

K: ニンニクと生姜をたくさん入れれば…(笑) 他にも、僕は先輩に素潜りを教えてもらったり、猪の捌き方を教わったり、この同好会ではクジャク以外にも、良き先輩・同期・後輩からいろんなことを教えてもらえます。

──今では総勢200名を超える、大きな同好会となっているようですね。

K: はい、現在は2羽のクジャクと約200人のヒトからなっています。

O: たしかにLINEグループには200名いますね。でも反応が返ってくるのは1割くらい…(笑)

──過去のインタビュー記事では、川添さんがクジャク同好会の後継者不足を懸念されていましたもんね。

K: はい、でもやっと見つかりました! 今年の春から大平くんが!

──大平さんはなぜ同好会に入ったんですか?

O: 僕は2年生なんですけど、去年の新歓や学祭でクジャクを見て、クジャクと過ごす学生生活って貴重だなと思ったのがきっかけですね。シンプルに面白そうだなと思って。

K: 本当に嬉しいです。僕ももうすぐ院試の準備に入るので、いろんな権限を渡していこうかと。

O: (笑)

──クジャクの世話をするようになって、心境や学生生活に変化はありましたか?

K: 自己紹介の掴みが「クジャクを学園のアイドルにする活動をしていて…」になり、話題に困らなくなりました。

──クジャクをアイドル化?

K: 僕らはサカタニを京大のアイドルにしようという理念の元で活動をしているので、みんなに「京大といえばクジャクだよね」って思ってもらえるようになるのが目標です。

──そのアイドル化計画は順調でしょうか?

O: 順調だと思いますよ(笑) 去年Xでバズってから、順調にファンが増えている気がします。

──たしかにSNSでの反響からか、サカタニ氏は「ピーコック魔法瓶」のPR大使にも任命されていましたもんね!

K: そうなんです! 企業案件は初めてだったので、声をかけていただいたときは嬉しかったですね。PR大使としての具体的な活動はまだこれからなんですが、なかなかできない体験ですからね。企業案件、お待ちしています!(笑)

──他には何か、サカタニ氏の今後の目標はありますか?

K: 京都大学で一番有名なマスコットキャラクターになって、クスノキのロゴをクジャクに変えたいですね!

 

この子の命も、僕らの活動にも責任がある

──お二人は創設者の方のように、自分でもクジャクを孵化させてみたいと思うことはありますか?

O: 最近ちょっと思ってきました。

K: たしかに、小っちゃい雛が頑張って羽を広げている写真を見ると、自分も孵化させてみたいなとは思いますね。でもクジャクは15〜20年弱生きるので、自分が社会人になったとき、お金は提供できると思いますけど、大平くんたち以降、世話をしてくれる人が途絶えてしまう可能性もあるので…難しいところですね。

──生き物を育てるということは、責任が伴いますもんね…。

O: 今も僕たちだけの子ではないというか、創設者の方から受け継いできて今があるので、当然この子の命も、僕らの活動にも責任があると思っています。

K: 僕らはまだ創設者の方に会ったことがないんですけど、今年の文化祭に久々に来られるそうなので、お会いするのが楽しみなんですよ。

──創設者の方に会ったら伝えたいことはありますか?

K: うーん…サカタニたちは元気にしているよと(笑)

O: それに尽きますね!

K: あとはやっぱりこういうコミュニティを作ってくれたことに本当に感謝していますし、歴代の先輩方にもお世話になっているので、その感謝をお伝えできたらと思います。

──では最後に、クジャク同好会に興味がある方にメッセージをお願いします!

K: これからもサカタニとスカイレがストレスなく健やかに暮らしていけるよう、餌やりをしてくれる方や、餌代を稼ぐために学祭やイベントを一緒に盛り上げてくれる方の入会をお待ちしています! よろしくお願いします!

 

Q.「シュッとしてるもの」って何だと思いますか?
サカタニ: 「クエー!(小松菜)」
K: クジャクの正面顔!
O: ズバリ、クジャクの首ですね。間近で見るとびっくりするくらいシュッとしています!
Q.クジャク同好会の名前で缶詰を出すとしたら、中に何を詰めますか?
K&O: クジャクの抜け毛を詰めます。アクセサリーに使えるので、とても人気になると思います!

 


京都大学クジャク同好会

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2013年に誕生した京都大学の同好会。京都大学の学生を中心に、多種多様なメンバーが在籍。文化祭や新歓ではクジャクの餌やり体験なども実施しているため、興味のある方は是非、京都大学クジャク同好会まで!

 

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13時間前