• お知らせ 2021.6.1

シュッとした噺【第三十二回】NTTドコモ レッドハリケーンズ 松岡大和さん

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関西にいる「シュッとした」人たちから「シュッとした」お話を聞きたくて始めた、MAGKANインタビューコーナー!

第三十二回は、

天理大学ラグビー部元キャプテン、現在はNTTドコモ レッドハリケーンズ所属のラグビー選手 松岡大和さんにお話をうかがいました! 3月も終わりに差し掛かる頃、正式にチームメンバー入りをする直前にこれからの意気込みを語っていただいたインタビューです。

松岡大和 選手NTTドコモ レッドハリケーンズHP

2020年の全国大学ラグビー選手権で初優勝した天理大学ラグビー部の元キャプテン。「めちゃくちゃ嬉しいです!」から始まった優勝インタビューが話題に。大学卒業後、2021年NTTドコモ レッドハリケーンズに入団。兵庫県芦屋市にある甲南中学・高等学校出身。

ぜひともチャレンジしたいなと、嬉しさでいっぱいでした

──先ほどまで練習お疲れ様でした! 練習風景を見学させていただいていたのですが、すごく楽しそうで、いい笑顔をしていているのが印象的でした。

松岡(以下、M):(笑) ありがとうございます。

──他の選手から名前を呼ばれていたり、会話の中で笑みがこぼれていたりして、もうすでにチームに馴染んでいらっしゃいましたね。

M:本当に気さくな先輩方がたくさんいて、コーチ陣も本当に良い方ばかりなんです。いつも話しかけてくれるので、自分としてもすごくやりやすい環境でやらしていただいています。

──最初は緊張していましたか?

M:ものすごく緊張しましたね(笑) ルーキーは僕しかいなかったので、上手く馴染めるのかなって思っていたら先輩方から歩み寄ってきてくださって。本当に話しやすいというか。

──トップリーグのNTTドコモ レッドハリケーンズに入ると決めた時の心境はいかがでしたか?

M:日本代表に選ばれることが目標で、トップリーグでプレーしたいと思っていたんですけど、まさか声がかかるとも思っていなくて。ぜひともチャレンジしたいなと、嬉しさでいっぱいでした。

──天理大学出身で一年先輩である山川力優選手も同じチームですよね。何か話はされていますか?

M:はい。ラグビーのこととか、自分の分からないことがあれば山川先輩に「ここどうしたらいいですか」って聞いています。

──ドコモに入る前にお話しされることはありましたか?

M:それはなかったです(笑) 山川選手も自分でいっぱいいっぱいなんで(笑)

──あれっ(笑)

M:ちょっとあほな先輩なんです(笑) 大学の時からラグビーはできるけど、普段は本当にあほな先輩で。

──いじられ役なんですね?

M:そうですそうです。自分もいじったりしてます(笑)

楽しくて楽しくて仕方ない

──取材している現在は3月もそろそろ終わりなんですが、4月からはついにプレーヤーとして出場できるようになりますね。練習にはいつ頃から参加していましたか?

M:練習に合流したのは今年の2月のはじめの頃です。そこからルーキーのコンディションを戻すためのトレーニングをしていて、最近ようやくチーム全体の練習に入れるようになりました。

──天理大学が優勝した、全国大学ラグビー選手権の決勝戦は昨年2020年の1月11日。トップリーグでの練習は今までとどんな違いがありますか?

M:外国人選手が多いので、スピード感が大学と違うなとプレーしていて特に感じますね。一番すごいなと思ったのはヴィンピー・ファンデルヴァルト選手で、身体を当てた時、「この人だけパワーちゃうな」って思って。身体を当てる時のスピード感が違いました。普段は物静かな感じなんですけど、試合では裏方としてめっちゃ仕事をする人なんです。身体もめっちゃ当てますし。すごい選手だなって思います。雰囲気の面では、大学はものすごく声を出す選手がたくさんいたので、そこはドコモでの練習もこれからもっと雰囲気を良くしていってもいいんじゃないかなって思います。ただ、チームとしてめちゃくちゃ流れが来ているので、どんどんチームが成長していけたらなぁって。

──練習環境や内容ではどんな違いを感じていますか?

M:練習は素晴らしい環境でやらせてもらっているなって感じますね。大学の時は人工芝で、ウェイトルームも倉庫みたいなところでやっていたので。ここはグラウンドが天然芝だし、ウェイトルームの設備も整っているんです。練習自体は、トップリーグは試合ごとに戦術やシステムが変わってくるので、大きく違いますね。大学のチームのラグビーって、自分たちがやることは「これ」って決まっているので、それをやりきることを一年間試行錯誤して練習していくんですけど。今はそのシステムに合わせて考えるのに精いっぱいです。

──でも、練習ではその大変さも楽しんでいるように見えました。

M:そうですね。楽しくて楽しくて仕方ないですね。

──4月から試合の出場メンバーに選ばれる可能性が出てきますが、いつごろから出場を狙いたいですか?

M:正直な思いを言うと早く出たいんですけど、まずはチームの戦術の理解を深めていくのが自分の課題かなと思っています。まだ入って数カ月で、ベーシックなものを頑張って覚えているところなので。そうじゃないと試合に上手いことコネクトできないですし。焦らずゆっくりできたらなって思います。

──大学時代は「うるさい」と言われるほど試合中に吠えていらっしゃいましたが、出場できるようになったら、これからも吠え続けますか?

M:そうですね。自分の良さでもあると思うので、続けていきたいです。

人を思いやる心というか。そこが自分には足りない

──自分の一番の強みは何だと思いますか?

M:継続して頑張り続けるっていうところですかね。試合中のトレーニングでもそうですし、普段のトレーニングでもそうですし。めげる人っていると思うんですよ。どれだけ頑張っても継続できない人。そういう人はやっぱり上には上がれないと思っているんです。頑張り続けることでいつかは報われる、結果は出ると思っているので、負けがあろうと勝ちがあろうと頑張り続けるところが自分の強さである、っていう風に思いますね。

──今までやってきて、めげそうになった瞬間はありましたか?

M:もちろんあります! 自分も人間なんで、あります(笑) ありますけど、例えばトレーニングにしても、朝起きて「トレーニングどうしよかな、やらんとこかな」って考えた時に、「ここで自分がやらんかったら、他の上のレベルの選手は自分が寝ている間にやってるな」っ思って、「自分もここで頑張って起きてやらなな」って頑張ってます。

──子供の頃に憧れていた選手は誰でしたか?

M:サッカーをやっていた小学生の頃は、アルゼンチンのメッシ選手でした(笑) ラグビーは中学校からなので。ラグビーを始めてからは、オールブラックス(ニュージーランド代表チーム)のリッチー・マコウ選手に憧れていて。それは今も変わらず、憧れで目標にしている選手です。

──どういったところに憧れていますか?

M:リッチー・マコウ選手はラグビーもそうですけど、人としてもものすごく素晴らしい選手だっていろんな人に言われているし、本を読んでもそう思うので、自分もたどり着けるように頑張っていきたいです。プレー面で言えば、ブレイクダウンの攻防のところが自分はまだまだスピードが遅いので、そこをもっと「頑張らないとあかんな」って思いますし、人間としても、4月から会社に入るのでもっと人間性を高めていかないといけなくて。人を思いやる心というか。そこが自分には足りないので、これから勉強しようかなって思っています。

──そういった人間性、「自分が周りに対してどう接するか」「周りの人をちゃんと見られているか」を気にされているインタビューをよく見ましたが、その重要性に気づいたきっかけは何でしたか?

M:まずは高校3年生の時にキャプテンをした時ですね。高校は弱小校で花園にも行ったことがないところだったんですけど、自分は本当に花園に行きたくて、その思いが強すぎて周りから「何やねん」「大和ちょっとやりすぎちゃうか」と言われたんです。それでも、自分の心が折れた時に周りが手を差し伸べてくれて、「仲間って大事やな」「周りを頼るって大事なことやな」って思って。

──自分一人じゃだめだ、と。

M:その経験もあって、大学でもキャプテンになった時にマネジメントも大事だと気づかされたので、そういった節目節目で「自分の力だけではあかんな、周りの力ももっと借りて頼っていかないとな」って思うようになりましたね。

──リッチー選手に憧れる部分が歳を重ねるにつれて変わっていっているんですね。

M:そうですね。まぁまだリッチー・マコウ選手としゃべったこともないんですけど(笑) 話を聞く感じでは本当にラグビープレイヤーとしても人間としても素晴らしい人、と聞いているので、自分もそういう選手でありたいです。もっともっと、ラグビーと人間性を高められるように頑張らなあかんなって。

僕だけの力じゃなくてみんなの力で天理が優勝した

──その心がけもあって天理大学は昨年優勝し、関西ラグビーのファンの中では天理大学のイメージがガラリと変わったんじゃないでしょうか。

M:僕だけの力ではここまで来れなかったので…。部員たちはみんな「松岡キャプテン!」って言いますけど、その裏で四回生の同期とか、後輩たちとか、スタッフの方、周りの方々のみんなのサポートがあったからなんです。本当に、僕だけの力じゃなくてみんなの力で天理が優勝して、イメージを変えられたんだと思います。

──優勝された際、他の部員の方々のコメントも拝見しましたが、とても愛されているキャプテンなんだなという印象を受けました。そういった姿勢があったからこそなんでしょうね。

M:「ほんまにキャプテンなんかな」って思う時はありましたよ、もういじられすぎて(笑) 変なあだ名を付けられたり、後輩からもいじられたり。「俺キャプテンやぞ、分かってんのか」「先輩と思ってへんやろ」って感じで(笑) ふざけながら、わちゃわちゃしてましたね。

──きっとドコモでもそうなるんでしょうね(笑)

M:今は入りたてで戦術やチームのことを理解するので精いっぱいですけど、まずは早く吸収して、もっと余裕を持って自分の良さを出していけたらなって思っています。

──これからこのチームでどんな選手になりたいですか?

M:ポジションがフランカーなので、人一倍走って身体を当てて声を出して、チームがしんどい状況の中でもチームを鼓舞できる、雰囲気を上げていける選手になりたいですね。

──最後に、目標を教えてください。

M:まずはこのチームで試合に出られるようになって、そこで活躍して、日本代表に入る。そこで天理大学の時と同じメンバーと、彼らも同じく頑張っていると思うんで、一緒にまたプレーがしたいです!

Q.「シュッとしてるもの」って何だと思いますか?

M:せっちゃん(小松節夫)!
※小松節夫…天理大学ラグビー部監督。

Q.自分の名前で缶詰を出すとしたら、中に何を詰めますか?

M:情熱(パッション)。

松岡 大和選手プロフィール

兵庫県出身。1998年5月31日生。ポジションはフランカー。中学1年生からラグビーを始め、2020年天理大学大学選手権の初優勝に貢献した。2021年にNTTドコモ レッドハリケーンズに入団。好きな漫画は『ALL OUT!!』(講談社刊)。

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