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マグカンさんの作品:【第九回】AD 飯岡未祐さん

関西にいる「シュッとした」人たちから「シュッとした」お話を聞きたくて始めた、MAGKANインタビューコーナー!

第九回は、

関西ローカルのテレビ番組『メッセンジャーの○○は大丈夫なのか?』(毎日放送)等で AD(アシスタントディレクター)を務める飯岡未祐さん にお話をうかがいました! 一部で”サイボーグ女AD”として話題になったことや、ADというお仕事について語っていただいたインタビューです。

 

飯岡未祐さんとは?

2019年2月14日(木)放送『メッセンジャーの○○は大丈夫なのか?』でADとして大活躍し、注目を集めた飯岡未祐さん。番組を観ていなかった方に向けて、その時の飯岡さんの様子をご紹介します。

・はじまりは「キャラが立っていないタレント・籠谷さくらさんと斉藤アリスさんにキャラ付けをしよう」という企画。


・「100mある日本一のバンジージャンプを飛べばいいのでは?」と挑戦しようとするも、あまりの高さにしり込みする二人。


・そこで、急きょ「ADが飛んでみる」ことになり…。


・無表情のまま何のためらいもなく飛び降りるAD・飯岡さん。


・飛んでいる最中も無表情。ADにも関わらず強烈なインパクトを残し、二人の挑戦は失敗。


・仕方なく、二つ目の挑戦で激辛ラーメンを完食することになるが、ここでも苦戦…。


・箸が止まってしまう彼女たちに、「いける?」「いけると思います」の一言でAD・飯岡さんが登場。


・一口すすり始めると、その後はノンストップ。最後にはスープまで飲み干して完食。


・信じられないものを見る目で彼女を見つめる二人。飯岡さんは表情一つ変えず、「おいしかった」と語った。
・そのVTRを確認したスタジオの出演者は騒然となり、「サイボーグ女」「おかしい」と口々に騒ぎ始める。
・「どんな気持ちでそこに立っているの?」と聞かれた飯岡さんは一言。


放送後、一部で「すごいADがいる」と話題になり、「一体どんな”シュッとした”人なのか?」とインタビューをさせていただくことになりました。

 

 

飛ばないと成立しないのでただ飛ぼうと思っただけです。

──あのバンジージャンプや激辛ラーメンの撮影時、どのような心境でしたか?

飯岡(以下、I): 番組でアシスタントをされている籠谷さくらさんと斉藤アリスさんのキャラクター付けをしよう、という企画だと聞いていたんですが、突然「お前いける?」と聞かれて。二人がバンジージャンプを飛べない、という緊急事態だったので、やるしかないと感じました。

──「何で私が!?」とも思いませんでしたか?

I: いえ…飛ばないと成立しないので、ただ飛ぼうと思っただけです。

──番組のためにやれと言われたから、やったんですか?

I: はい。それにバンジージャンプは前からずっと飛びたかったんです。数年前から友人たちと行く話をしていたんですが、費用やスケジュールの問題でなかなか行けなくて。なので、ロケで飛べと言われた時はちょっと嬉しかったです。

──躊躇もせず、緊張した様子もなかったですよね。

I: はやく飛びたいと思って。もう一回飛びたいです。辛い物もすごく好きで。激辛料理に挑戦したことはなかったんですが、いけました。おいしかったです。

──出演者の方々から「おかしい」と言われていましたが、自覚はありますか?

I: 友人に「何を考えているのか分からない」とよく言われますし、職場でも「おかしい」と言われます。でも、自覚はないです。 番組でも、「何でこんな言われなあかんのやろ」とは思っていました。

 

「こういう活躍の仕方もあるんや」って思いました。

――どこまでなら、やれと言われればやれるんでしょうか?

I: 命に関わらなければ何でも。ストッキングを頭にかぶって引っ張られるのも大丈夫です。タラコだけは、アレルギーがあるのでNGですけど…。唇がめっちゃ腫れてしまうんですよ。喉がおかしくなって話せなくなるので、無理やりタラコを食べさせられる企画は嫌です。

──NGがタラコだけ…。その度胸のある様子に今回反響があったわけですが、どのように思われましたか?

I: ちょっと嬉しい…。

──あっここで微笑みが…。

I: いや、そんな反響があるとは思わなかったので、「こういう活躍の仕方もあるんや」って思いました。ADになって二年目なんですが、過去にも一度、ちらっと話題になったことはあって。タレントの籠谷さくらさんが北海道の標高3000m級の山にある秘境温泉を目指すロケに同行した時でした(2018年8月17日の放送)。予想以上に雪が積もっていて、 撮影中に私がリタイアしてしまって…。 しんどいから嫌になっちゃったんですよね。 リタイアした様子も放送されて、その際も「ゆとりやな」って言われました。

 

(ADになったのは)消去法です。

──過去の放送でも存在感のあるADとして活躍されていたんですね。では、どうしてADというお仕事を選んだんでしょうか?

I:消去法です。 自由に生きているので、普通の企業では働けないなと思って。早朝の梅田を歩いている時に、同じような服やスーツを着て、同じ時間に出勤して同じ時間に帰っていく人たちを見ていたら、私は私服を着て自由に過ごせる職場で働きたいなと感じたんです。

──どんな消去法だったんでしょうか?

I: まず、私のような人間に銀行は無理だと消去して、アパレル業界も自分にはプロデュース力がないからと思って消去。営業の仕事もコミュニケーション力がないからだめだなと考えて、 それなら地味なADでいいやって。

 

仕事をきついと思ったことがないです。

──ADは仕事の時間が不規則で大変なイメージがあるんですが、そこは気にならなかったんですか?

I:仕事をきついと思ったことがないです。 確かに、不規則な生活を送っているんですけど…。昔からテレビが好きで、バラエティ番組をよく観ていたので、今の仕事を好きと言えるのかもしれません。

──では、今日は仕事に行きたくないな、とも思いませんか?

I:今の生活が楽しいので…。 二日酔いの日は辛い ですけど、出勤してしまえば楽しいです。

──具体的にはどのようなお仕事をされていますか?

I:よく言う雑用みたいな感じです。 会議で決まった番組のネタに向けて、詳細のリサーチや撮影の許可をとって、資料を作ったり、会議室を確保したり、同行したロケでサブのカメラを回したり。デスクワークも好きですけど、ロケが一番楽しいですね。みんなで決めたネタをいざ形にしていく瞬間なので。

──ロケで一番印象に残っていることは何ですか?

I:他の会社では有り得ないと思うんですけど、田舎の島に行くロケで、宿がないから……ってこれ、関係ない話ですよね。 やめます。ちょっと考えます。一旦保留で。

──関西の番組と関東の番組で感じる違いはありますか?

I:関西の深夜番組の方が関東よりもしたいことができるのかな、と思います。縛られることがそこまでないのかな、と。私が出演した際の企画のような、タレントさんの「キャラクター探し」のようなネタは関東では難しいんじゃないでしょうか。

 

将来は、結婚して子供を産んで幸せになりたい

──先日、司会をされている芸人・メッセンジャーの黒田有さんがご結婚されましたが、どのように感じましたか?

I: 嬉しいです。いつも、私の顔を見たらめっちゃ笑ってきたり、普通に拍手しているだけで「お前、なんやねん、ちゃんと拍手しろや」とか、「ADのくせにそんな派手な服を着るな」とか、愛情を込めて言ってきたりするんですけど、 こんな失礼なことをする人でも大切にできる相手を見つけられたんだなって。 すごく幸せなことなので、良かったなと思います。

──今後の目標はありますか?

I: 将来は、結婚して子供を産んで幸せになりたいので…あんまり…申し訳ないんですけど。(番組のチーフディレクターに視線を送る)

──お仕事での将来よりも、将来の夢の方が優先、ということですね。

I: ADは思い出作りみたいな。

──その夢が妨げられるようなら辞めてしまいますか?

I: はい。

──でも、今は仕事が楽しくて、嫌になることもないので、続けているんですよね。天職みたいなものでは?

I: そうかもしれないです。

撮影:青谷建

Q.「シュッとしてる」ものって何だと思いますか?
I: モナリザ。人が真似できないことをできる、惹きつけられるものに「シュッとしてる」というイメージがあるので。正直、芸術のことは全く分からないんですが、「周りがすごいって言っているから、すごいものなんやな」って思わせてくれる魅力がモナリザにはあると思います。
Q.自分の名前で缶詰を出すとしたら、中に何を詰めますか?
I: 溢れるくらいのビールを入れます。お酒が好きで、一番好きなのがビールなんです。ずっと飲んでるんですよ。朝9時からのロケがあるなら、朝8時まで飲んでます。酔いが顔にはあまりでなくて。酔っぱらっても飲み続けていますね。缶詰のサイズは、ビール工場の樽くらいの大きさが良いです。
──お酒が残りませんか?
I: 残ります。職場ではバレないようにしているんですけど、バレます。

 

飯岡未祐


『メッセンジャーの○○は大丈夫なのか?』をはじめとする番組のADを務める。AD歴二年目。一番好きな漫画は『鋼の錬金術師』(スクウェア・エニックス刊)。

『メッセンジャーの○○は大丈夫なのか?』
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2019/4/1